社長ブログ”千客万來”

近未来の物流業

野村総研と英国オックスフォード大学の共同研究により、国内601種類の職業について、それぞれ人工知能やロボットで代替される確率を試算した結果、この10~20年後に、日本の労働人口の約49%が就いている職業において、それらが代替することが可能との推定結果が得られたそうである。そして、現在ひとがやっていることを自動化できる代替可能性の高い100種の職業の中には、一般事務員、受付係、出荷・発送係員、倉庫作業員、宅配便配達員、保管・管理係員、経理事務員、積卸作業員等の物流業に係る業務が多く含まれている。また、これらの職業に加えてアメリカではトラックの自動運転が試行されており、実用化を模索しているというニュースが先日NHKで報道されていた。人口減少が大きな問題となっている日本では、さまざまな職業の自動化に対する研究が、今後益々加速度的に進むであろう。特に物流業界のような人手不足が深刻な業界では、この流れは業務全体の仕組みを変えることになると思うし、これは避けて通れない道であると思う。一方見方を変えれば、新しいテクノロジーを駆使すれば、生産性を飛躍的に高めることが可能になるという側面があることを忘れてはいけない。現在欧米では、コストの安い外国人労働者により自国民の仕事が奪われ、失業に追いやられることが問題になっているが、これからの技術革新の方がはるかに脅威になるのではないだろうか?どれだけ不満を言ったところで、問題は頭のいい人たちがどんどん解決していくのであり、新しい環境に適合できなければ、人も企業も淘汰されていく事になる。これからの世の中の変化を嘆き悲しむのではなく、それをいかに有効に我々の仕事に取り込めるのかを考えることはワクワクする事であり、たとえ今の仕事が無くなっても、他にやるべきことが必ず有り、それに適合できれば今よりはるかに豊かな生活が可能になるように私は思う。物流業を魅力ある業界にするためにも、環境の変化を好機と捉えたいと思う。

吉澤 比佐志

まごころとは

 毎年この季節になるといつも大きな鉢植えの蘭が届く。父と仕事でお付き合いのあったKさんからである。
父が亡くなってもう8年が経つが、毎年、それもわざわざ家まで持参される。大ぶりの素晴らしい蘭なのだが、育てる術を知らない私は、枯らしてしまうのではないかと不安になる。
そこで数年前、「お気持ちだけで結構ですので、もう気を使わないでください。」とKさんに申し上げると、
「私はあなたのお父さんのおかげで今日があるのです。それにこの花はあなたに差し上げているのではなく、お父さんに差し上げています。どうか仏壇の横に飾ってあげて下さい」と言われたので、私は感謝を以って承知した。
それが今も続いている。花は仏壇の横の床の間にしばらくの間飾り、その後は家の庭や会社に置いている。
決して丹精に育てているわけではないが、最近毎年花をつけるようになった。
 お世話になった人でも、亡くなれば縁は無くなる。しかし、Kさんにとって縁は無くなっても、恩は一生なのだろう。頭の下がる思いだ。そして、その父に対する感謝がうわべだけでない証拠は、毎年父の命日に墓前に手向けてある花である。Kさんの顔以外に脳裏に浮かぶ人はいない。父が生きていた頃は親切にしてくれていた人でも、最近会うとよそよそしいという事はしばしばある。その中で、幸いな事に県トラとKさんの会社の付き合いは今も続いている。私も感謝の気持ちを忘れずにこれからも一緒に仕事をさせて頂きたいと思う。

吉澤 比佐志

新幹線開通から一年が過ぎて

 北陸新幹線が開通して一年余りが経過した。利用者は当初の予想を大きく上回っているようだ。
富山の町にも観光客が増えたのが実感できる。旗を持った添乗員とその後に連なる一行の姿が富山駅周辺でしばしば見られるようになった。
 富山に住む我々にとっても、新幹線の開通は関東方面に限ってだが、とても有り難い。今まで飛行機を使っていた関東方面の出張はほぼ全て新幹線になった。
富山駅の北側に住んでいる私にとっては、東京駅までの所要時間は変わらないので、飛行機という選択肢はほとんど無い。その飛行機も、東京便が無くなるのではとの心配もあったが、日6便が4便に減便はされたが、搭乗率は70%近くあるようで、ビジネス客の多い富山の底力を見たように思う。羽田空港は国際線を拡張しており、今後もこの便数が維持されることを祈るばかりだ。
 ところで、以前このブログでも書かせてもらったが、実は富山駅はまだ完成していない。富山駅の南北立体交差事業が残っている。現在、富山駅には出口が1つしかなく、南側の正面に出ることしかできない。北側に行くには線路の下を通る地下道を通って行くしかないのだ。中央改札口を出てから北口までは大人の足で3分ほどかかる。足腰の悪い高齢者などは、2回エレベーターを使わなくてはならず、10分弱かかるのではないだろうか?
 この立体交差事業は新幹線の開通当初、3年以内に完成すると言われていた。しかし、その後程なく3年以内の完成は不可能と発表され、完成時期も未定となってしまった。出張帰りにいつも思うことは「ああ、またあの地下道を通らなければならないのか」ということである。荷物を持っての階段の上り下りは正直煩わしい。そこで、完成時期はいつなのかとネットで調べてみたが、該当する記事が無い。
 富山市役所のホームページには事業のことは書かれてはいるが完成時期が記載されていない。そこで、直接電話で聞いてみた。この情報はどこのメディアより確実でアップデートであると思う。担当者の話では、完成時期は3~4年先を予定しており、富山市としては平成31年度末を目標にしているとの事である。当初の予定から2~3年遅れたという事だ。早くてもまだ、4年近くかかりそうだ。今度は「有言実行」を是非お願いしたい。


吉澤 比佐志

残念なサービス

 先日家族3人での旅行帰り、富山駅から自宅までタクシーを利用した。
各自が20kgの荷物を持ち、そのうち2個をトランク、1個を助手席に置いた。
乗車の時は丁寧に積み込みを手伝ってくれたのだが、
行き先を告げると何となく不機嫌そうな対応になり、10分ほどで家に到着すると、運転手は運転席から動こうとしなかった。
仕方なく助手席の荷物を降ろしていると、トランクの荷物には手を貸してくれたが、楽しい旅の最終地点で何となく嫌な気分になった。
 タクシーのドライバーからしてみれば、売り上げが少なく手がかかるはずれの客
だったという事なのだろうか。しかしこういうことは、実は一度や二度ではない。
できれば、気持ちの良いサービスの車に乗りたいと思うのだが、それを選ぶ手段は無い。
観光客の増えている富山市で、嫌な思いをする人たちが居るとするならば、大きな損失だ。

 同じ輸送を提供する業者として、富山県トラックのお客様にこんな思いをさせては絶対にいけないと思う。その為に必要なのは、教育である。
富山県トラックの経営理念の冒頭に「お客様の役に立つ仕事を誠心誠意行い、お客様に必要とされる企業になる」というのがある。
ドライバーミーティングや県トラ塾ではどうすればお客様に喜んで頂けるかを話し合っており、挨拶、服装、言葉使い、仕事の対応力などお客様から高い評価を頂いている。
仕事は誰のためにするのかと聞かれれば、それはお客様の為である。
それを認識しているのが、プロだと言える。
残念なサービスを教訓に、今後も富山県トラックのサービス力を更に高めて行きたいと思った。


吉澤 比佐志

高齢者の交通事故について思う

昨年の富山県の交通事故の死亡者数は70人で前年の44人を大きく上回り、前年比で59%増となる急激な増加を見た。増加数で大阪に次いで全国2位、増加率では断トツの全国1位という不名誉な結果となった。特筆すべきは高齢者の死亡者数であり、70人中実に52人が65才以上の高齢者で、前年の24人から倍以上の増加となった。そして、この傾向は今年に入ってからも変わる事が無く、今月9日までの死亡者は7人(昨年5人)でうち高齢者が5人(昨年3人)となっている。残念ながら今朝のニュースで、昨日発生した83才のお年寄りの死亡事故が報道されており、この数はさらに増えていると思われる。この事故の内容は、被害者が家の前の見通しの良い片側1車線の横断歩道を歩いて横断中に車にはねられたものである。因みに加害者は50代の男性のようだ。偶然その後、高齢者の事故に関する特集があり、様々な地域でお年寄り向けの交通安全教育を行っているが、事故防止になかなか結び付かない中で、死の危険を感じたお年寄りの経験談が印象的だった。その人は、以前だったら安全と判断して横断していた車との距離で、事故寸前の恐怖を体験している。その結果、交通法規を遵守するようになったのだと言う。つまり、体の老化を自覚していなかった為の危機である。確かに無理な横断をしてくる高齢者は多い、運転する側は常に危険に対する心構えが必要である。また、被害者だけではなく、加害者としての高齢者の事故も増加している。認知症でありながら、家族の目を盗んで運転したり、ブレーキとアクセルを間違って操作したりして起こす事故が後を絶たない。NHKのクローズアップ現代の調べでは、「自分は事故を回避する自信がある」と答えた人は年代別で見ると、10代から60代前半までが10%台であるにもかかわらず、70才前半から急激に増え、実に70才後半の53%が自信があると答えている。これらの事実から言える事は、高齢者は実は自身の体の衰えを認識せずに、行動しているという事だ。富山県のような車社会では、高齢の運転者の比率が高い。その環境の中で事故を回避するためには、交通法規の遵守以上に危険予知が重要であり、それが同時にわが身を守る手段であると言える。この事はドライバーとのミーティングで常に確認し合っている。今後益々ドライバーの高齢化に拍車がかかる中で、公共交通機関の整備や、自動運転の車両の普及等の対策を進めて行かなくてはならないと思う。

吉澤 比佐志