社長ブログ”千客万來”

今年の雪模様

2月に入ったとは言ってもまだまだ寒い日が続いており、窓の外は冬景色が広がっているが、
春遠からじの安堵感もある。
できれば今後は大きな寒波の襲来もなく、穏やかに春に向かってほしいものだが、
神のみぞ知るである。

富山のこの冬は、昨年12月上旬に記録的な積雪があった後は比較的穏やかであり、
1月は日照時間も昨年に比べると多かった。
去年のこの時期には1m近い積雪があったので、現在の10cmは無いに等しい。
しかし、この無いに等しい積雪が太平洋側で降れば、国家的大ニュースになる。

先日東京23区で10cmの降雪予報が出た。夜半から翌朝にかけ都心でもかなりの積雪になるとして、全ての放送局で一日中の実況が始まった。
しかし、肝心の雪は殆ど降らなかった。何でも低気圧の進路が予想より南だったとかで、
「何故雪が降らなかったか。」までご丁寧に解説していた。
恐らく首都圏に住んでいない殆どの国民は言いようのない違和感を持ってテレビの画面を見ていたのではないだろうか。


気象が予報通りにならないことは、小学生でも知っている。
富山でも降雪予報と実際の積雪は外れることが多く、予想外に積もっていれば、
それに対応して行動するしかないし、何故こんなに降ったのか等はニュースにもならない。
それでもインタビューされて、間違った予報で迷惑した等と言っている人が多かった。
一方予測した方はこれが精度の限界であると言っていた。

雪は天気が回復すれば融けて流れる。地震や台風などとは本質的に違うように感じる。
終日の雪の報道を見ていると、日本人の関心は将来に対する不安ではなく、
取りあえず明日の天気のように思えてくる。

季節外れの大雪

 今月8日に降り出した雪は、10日にはこの時期としては異例の43cmの積雪となった。
富山地方気象台によると12月上旬の最高積雪を記録したとの事である。

 気象庁はその原因として偏西風の蛇行を挙げており、
例年より南側に蛇行することにより大陸の寒気を日本に引き込んだのだそうだ。
更に寒さは年明けまで続き、クリスマスごろに再び強い寒波が襲来する可能性があるので注意が必要との事だ。
冬が始まったのである。近年地球温暖化が叫ばれるが、ここ数年は積雪も多く寒い冬が続いている。
北陸に雪はつきものではあるが、心のどこかで暖冬を願っていた。
3か月予報で平年より寒いという予報が出ていてもである。

 さて、この想定外の雪が降ったのは週末である。
日曜日の深夜に40センチを超えており、この時点で大雪に対するシュミレーションを開始するのが豪雪地帯の心得である。
しかし、月曜日の朝になって、そのシュミレーションに見落としの有ることに気付いた。
子供が乗るバス停の除雪である。
本来は自分の仕事ではないが、かなりの確率で雪に埋まっており、
除けなければバスに乗ることができない。
慌てて行ってみると大人でも乗車地点に到達できない程の積雪があった。
また湿気の多い重たい雪なので、思うように作業がはかどらないため大半は足で踏みつけて通路を作り、
子供や他の乗客は無事バスに乗り込んでいった。

 そして、普段より30分以上早めに家を出発したが道路は大渋滞。
それも予想をはるかに上回る規模であった。
延々とつながる車を見ながら、毎年経験することなのに、
暖かい季節を経験すると冬の厳しさに対する心構えが風化してしまうことを、
毎年のように反省している自分がいた。

結果的には、朝礼開始に10分近く遅刻をしてしまった。
きっと他にも遅れている者がいるだろうと朝礼場所の倉庫に行って驚いた。
誰一人欠けていないのである。
聞けば、事前に早く出社して皆で除雪をする段取りをしていたそうだ。
朝礼で皆の顔が眩しく見えたと同時に、自分の至らなさを反省した。
ほろ苦い冬の幕開けとなったが、もう一度気を引き締めて、
厳しい冬を乗り切りたい。

吉澤 比佐志

世襲は悪か

自民党議員の世襲が問題になっている。
議員の後継候補が子息になる例が後を絶たない
という。
なぜ政治家は自分の子供に自分の仕事を継がせたいのか。
政治家ほど個人の能力が問われる仕事はないだろう。
誰がやっても同じではないはずである。親子とはいえ所詮は別人である。
本来世襲というものがあまり馴染まない仕事かもしれない。


それでは商売における世襲はどうか?
商売の場合は家業であり、家族が代々築いてきたノウハウを繋いで行くものであり、
世襲が子孫繁栄をもたらすものと考えられてきた。
子供たちは暗黙の了解で父の背中を追いかけ、商売を継いで当たり前と思っていたし、
周囲からもそれを期待されていた。
それが、世間から見れば楽をしているように見られるかもしれないのだが。


しかし、実際に後を継いでみると精神的にも肉体的にも大変である。
親の頃とは時代も変わり、後継者は生き残りに必死である。
その中で、会社が倒産してしまった知人もたくさんいる。
それらの多くはまじめな努力家である。浮かれて放漫経営したものなど殆どいない。
そんな厳しい経営環境の中で、親は安易に子供に事業継承を託せない時代である。


子供が親の職業に憧れるのは何も政治家や経営者だけではない。
どのような職業であれ子供が最初に興味を持つのが親の仕事ではないだろうか?
実際に親と同じ職業を選択した人はたくさんいる。子供は世襲という感覚が無く親の職業に興味を持つのだと思う。


不況とは言え、今の日本は豊かである。
人は安定を求め、起業をしたり、国のために身を尽くす人が少なくなってきている。
口先ばかりの人間が増えている中、たとえ親の七光りであろうと、
「なりたい」と思って行動を起こす人は貴重である。
一所懸命生きてきた親なら、その気持ちは嬉しいだろうし、チャンスを与えたいと考えるのは自然ではないだろうか?
しかし、その資質があるかどうかの判断に私情をはさんではいけない。
なぜなら、その決断が国民や社員の人生を左右するからである。 

吉澤 比佐志

ロンドンオリンピックで感じたこと

ロンドン五輪が閉幕した。日本は過去最多のメダルを獲得した。
金メダルが期待値を下回ったとは言え、立派な成績だと思う。
しかし、開幕当初は期待された結果が出ず、自分の成績に満足できない選手が、
「このメダルでは意味がない」等のコメントをして、応援する人たちの気持ちを暗くした。
気持ちはわかるが、それは負けた相手に失礼だと思うし、どこかに慢心があったのではないかと思う。
見ている者は勝利に期待をするが、それが全てではない。
人は皆いろんな形で負けを経験しており、勝ち負けよりその選手の生き様に共感をするのではないだろうか。
言葉の大切さをこれほど感じたオリンピックはない。

一方、サッカーの女子は、ワールドカップの優勝に続いてオリンピックでも金を期待されていたが、
多くの人はそれがそれほど容易ではない事を感じていたと思う。
しかし、その不安をことごとく裏切り、負けはしたが銀メダルを取った。
彼女たちのコメントに悔しさは滲んだが、それ以上にどれもさわやかで、
達成感や感謝の気持ちに溢れていた。
何より試合内容が素晴らしかった。
表彰式の笑顔は国民の心にいつまでも刻まれるだろう。

言葉や表情の与える影響力というのは、とても大きい。言葉にその人の価値観や人生観が現れる。
ネガティブな言動は所詮誰の気持ちも動かさないし、いつかは忘れられてしまう。
一方、笑顔と感謝に満ちた言葉はいつまでも心に刻まれる。

オリンピックのメダリストは殆どが湯気が上がるような若者である。
しかし、その言葉には、我々が学ばなければならない事が溢れている。
何より彼らは言葉の持つ重さを知っているように感じる。
些末なことで腹を立て、言わなくてもいい事を言って周りを暗くしてはいないか?
一所懸命頑張っている人に励ましや感謝の言葉を言っているか?
毎日を感謝で生きているか?
オリンピックの感動を振り返りながら、今一度自分に問い直してみたい。


吉澤 比佐志

家族的経営

 日本が高度成長期にあったころ、企業は運動会社員旅行、リクリエーション等を頻繁に行っていた。
私が社会人になった30年余り前も、休日にそれらのイベントに引っ張り出されることが多く、
それに加えてクラブ活動も盛んで経験もないヨット部の練習に参加したりした。
毎日夜中までの仕事が当たり前だったので、休日くらいは休みたいとも思ったが、
先輩たちの面倒見も良く、家族のような安堵感があり社員同士の連帯感は強かった。
しかし、最近は「会社は会社、プライベートはプライベート」という傾向が強くなり、
参加者が減った為に社員旅行を廃止した企業も多いと聞く。
私自身もかつてのファミリー感覚の会社は、日本的なものと考えていた。
ところが、いまアメリカの新興企業では、かつて日本の企業で盛んだったバーベキュー大会、社内飲み会など、社員同士の付き合いを盛んに行い会社内のコミュニケーションの良化を図っているという。
靴の通販で有名なザッポス社では独立記念日やハロウィン、サイトのリニューアルといった行事ごとにバーベキューパーティや仮装コンテストが行われているそうだ。
社員からは「イベントを通じて、ザッポスファミリーとしての一体感を持てるのがよい」といった意見も多く聞かれるそうだ。
またザッポス社はオフィスがまるで学校祭のようにデコレーションされており、社員食堂では、食事・飲み物・お菓子などはほぼすべて無料。
食堂スペースは、カラオケ大会や詩の朗読会にも使われることが多いそうだ。社長のトニー・シェイは社長の仕事として最も大切なのは、
企業の風土作りと考え、社員が満足して働ける環境の提供に腐心しているという。
 日本的な家族的経営が高度成長を支えたとは言わないが、
社内の連帯感や良き企業風土の醸成に役立っていた事については否定できないと思う。
ザッポスの社員が言うところのファミリーとしての一体感が良い仕事やサービスを生み出していたと思う。

県トラは今年「濃い会社」になる事を標榜している。
社内飲み会や社員旅行、バーベキュー大会などを盛んに行い、
社員同士の心の触れ合いの場を持ち、
強いチームワークを作り出したいと感じている。
そして県トラファミリーである事を誇りに持てるような職場の環境作りをして、従業員の満足を引き出し、
その結果お客様に喜んで頂ける仕事ができる会社になりたいと思う。その為の家族的経営の復活である。



吉澤比佐志